3.11の東日本大震災から
1ヶ月を迎えようとした矢先だった
わが家はみんな寝ていた
あの地震以来
子どもたちはビビってしまって
ずっと一緒に寝ている
時計の針は午前0時の
手前だったらしい
その頃
わが家では全員熟睡中
ユラユラではなく
グラグラと揺れた
長い揺れだ
その長さと不安の度合いは
比例して高くなった
子どもたちはグーグー寝ている
起こすべきか
相方と顔を見合わせて
そのタイミングをうかがった
しばらくして
揺れは徐々に弱くなって収まった
子どもたちはグーグー寝ている
揺れが収まると
電気が止まった
また停電だ
どうすることもできなくて
そのまま眠りについて朝を迎えた
どんよりとした朝だった
反射式ストーブの真っ赤な炎が
ユラユラと部屋を照らす
小学校の電話連絡網で
臨時休校の知らせがリレーされた
反射式ストーブでトーストを焼いて
お湯を沸かして珈琲を飲んだ
いつもとは違う朝だけど
いつもと変わらず会社へ向かう
信号も今日は臨時休業らしい
会社までノンストップ
ずいぶん早く会社に着いた
こんな経験は初めて
電気がない中で
電気がなくても
できる仕事をして復旧を待った
午前11時過ぎ
蛍光灯がチカチカっと光った
日常に戻った瞬間だ
ホッとした
地震によって停止した発電所は
再稼働まで10時間はかかるらしい
ちょうどそのくらいでの復旧だった
子どもたちは地震に気づいていない
できることなら
気づかせることなく
日常の状態でいさせたい
そういう意味では
グーグー寝ててよかった
正直
油断していた
気持ちの備えは
しばらく休業なしで過ごしたい