あっという間に読破。
この本は、終始『可能性の無視は、最大の悪策』という言葉に尽きます。
オラ自身、この本を読む前に感じていたことと通じていた部分が2点ありました。
ひとつは、『役所は役に立つ所で、役人は役に立つ人であるべき』という視点。
ふたつめは、地域を人間に例えている部分。
オラは地域も人間と同じで健康になるツボ、いわゆる元気になるツボは人間と同じように末端(過疎地域)に集中していると思っている。
なので、過疎地域を刺激して元気になれば日本という国はもっと健康に元気になれるのではないかと感じていた。
最後の章で弘前の「奇跡のりんご」で木村秋則さんが登場。
木村さんとは、一度お会いしたことがある。
高野さんにも親近感。
刺激的で背中をドンと押してくれる1冊、オススメ!
フックした部分をメモ。
人体政治学、人体経済学という「人体主義」
村を人間に例え、血液を貨幣と考える。
人間の身体には、必要なところに必要な血液が巡っている。
人間の身体は取り巻く環境が変わっても、体温維持、血糖値の調節など、生きていくうえで重要な機能を常に正常に保つ働きをしている。「身体の危機管理システム」が働いている。
人間の身体に起きていることは村にも起こると考えたら、怪我をしたら治るはず。
リハビリの運動をすると血流が生まれ、栄養も行き始める。
限界集落の場合、リハビリ運動は「交流」、血液は「貨幣」と考えた。
ならば、求めるものはお金じゃなくて運動、交流。
携帯はつながらないけど、心がつながった。
役に立ってこその役人。
まちおこしは心おこしから。
町にとって最悪の『町こわし』的な発想は、失敗したら、誰の責任だと責任追求すること。
転出者はセールスマン。
本物は時が経てば経つほど価値が出て、にせもの(レプリカ)は時とともに価値が下がる。
本物は枯れ、食べちゃいけないものが腐る。
自然栽培をやる農家にとっては、4,5年放ってあったのうちは残留農薬や化学肥料がなくなっているから、その土地本来が持つ力が復活している。そんな農地を彼らは探している。
耕作放棄地は本当にお宝。
だから耕作放棄地には、自然栽培で農作物を作ることがベスト。
今までの固定観念、常識を疑ってみる必要がある。
マイナスのところをいかにプラスに見るか、どうしたら喜べるかという観点に立って物事を見れば、絶対解決策はある。
ものの考え方が変わるだけで、地域も変わることができる。
農業は農薬より愛情。
役人は文書を作るのが仕事でなく、本当に課題を解決し、変えるための行動や実行する力を求められている。
「いてもいなくてもいい職員」
「いては困る職員」
「いなくてはならない職員」
どれを自分は求めているのか?
本当に一生懸命仕事してきた人は、定年後でも役所に顔だします。
高野さんが書かれているように恥ずかしがらずに友達申請させていただきます(笑)
高野 誠鮮
講談社
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