祝辞
本日の卒業証書授与式にあたり、PTAを代表いたしまして、一言お祝いの言葉を申しあげます。
卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
そして、保護者のみなさま、本日は誠におめでとうございます。また、永きに渡りPTA活動にご理解とご協力をいただきまして、ありがとうございました。
卒業証書を受け取る凛々しい子どもたちの姿に、これまでの歳月を思い出され感激も一入かと存じます。晴れの卒業式を迎えられましたことを心からお祝い申しあげますと共に、今後の子どもたちの健やかなご成長をお祈りいたします。
また、ご来賓の皆さま、地域の皆さまには、お忙しい中ご臨席を賜りまして、ありがとうございました。皆さまが地域で温かく見守ってくださるおかげで私たちの地域の子どもたちは、素直に元気いっぱいに成長することができました。
いつも子どもたちの安全安心のためにご尽力いただいておりますことを、この場をお借りいたしましてお礼申し上げます。そして、中学生として新たなスタートを切る子どもたちを、これからも温かく見守ってくださいますよう、お願いいたします。
さて、卒業生のみなさん。
みなさんは、漫画のワンピースは読んだことありますか。
麦わらの一味が船に乗って海を旅しながら、それぞれの夢に向かっていくという漫画です。
私も大好きで読んでいます。
麦わらの一味の八人は、それぞれに役割があって、そして得意なことと苦手なことがあります。
たとえば、戦いでものすごく強いルフィは水に弱いです。
けれども、弱い部分は必ず仲間が助けてくれます。
一見、ルフィが主人公でリーダーのように見えますが、実はその時の置かれた状況によって、判断するのにふさわしい人がリーダーになっています。
麦わらの一味のすばらしいところは、たとえ判断が間違っていたとしても、間違った人を絶対責めないところです。
なぜなら、麦わらの一味は、八人全員が「自分がいなければ仲間は守れない」と思っているからです。
その中でも、私が一番好きなキャラクターはゾロです。
ゾロは、戦いで苦しくなった時に絶対に仲間のせいにしません。
「自分がもっと強ければ」と自分の未熟さを責めます。
人間は、苦しくなると言い訳を探します。私もそうです。
でも、ゾロの姿を見てから、言い訳を考える前に自分で何とかしようと考えるようになりました。
ここで、秘密の話を教えましょう。
誰にも言わないで、この体育館の中だけの話にしておいてください。
実は、私はここ二年間で二回の試験に落ちました。つい二週間前には三回目の不合格通知が届きました。
でも言い訳はしません。なぜなら、自分に力がなかったことを認めているからです。失敗は調整した上で、継続することが成功につながると信じています。
成長や進歩の第一歩は、自分の力を知ることだと思います。
勉強でもスポーツでも同じです。自分の知らないこと、苦手なこと、弱い部分を知ることでやらなければならないことが見えてきます。
自分の嫌いな部分や弱い部分を認めることはとても勇気のいることです。
そこで、みなさんに三つの「勇気」をプレゼントしたいと思います。
一つ目は、わからないことはわからないと言える勇気。
二つ目は、言い訳を探す前に自分自身の弱さを認める勇気。
三つ目は、人を責める前に自分の未熟さを責める勇気。
どうか、この三つの勇気を中学校のリュックに詰め込んで入学してください。
最後になりましたが、本日まで深い愛情を持って子どもたち一人ひとりにご指導くださいました校長先生をはじめ諸先生方に敬意を表しますと共に、心より感謝申しあげます。
十四名の卒業生の皆さんの輝ける未来と、ご来場の皆さまのご多幸を祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。
平成二十五年三月二十日
碇ヶ関小学校PTA会長 齊藤 望
全校生徒で卒業に寄せて(呼びかけ)
全校生徒と保護者で
アーチを作って校門へ