久繁 哲之介さんの新刊『競わない地方創生~人口急減の真実~』読了。
本書は、『弱者(地方都市、中小企業)は、強者(大都市、大企業)に有利な現状のルールで競争してはいけない』というビジネスの基本を地方創生と地方自治に生かすことを提案している。
光栄なことに、わたくしとNPO法人「弘前こどもコミュニティ・ぴーぷる」も第6章に登場している。
わたくしは、200ページから206ページにわたって写真入りで紹介されている。
ネタばれしない程度でレビュー^^
立地や地域資源がよくない自治体の人口減少対策の答えは次の3ステップ。
このステップを踏むと、自分に有利な新しいルールを「創造(顧客と共有)」することができる。
1.自分が一番になれそうな価値観を探す。
2.その価値を高めて1番になる。
3.その価値を顧客に分かるように伝える。
ビジネスで成功する基本は「真似をされにくい」独自性の高いビジネスモデルを構築すること。
これが競争しないで、成功する方法。
強者は後から真似しても勝てる。
弱者は真似したら必ず負ける。
ブルーオーシャンってことだな。
よくある成功事例を視察に行って、そのままパクる例。
パクりやすいってことは、当然のことながら他の自治体もパクっている状態。
必然的に競争相手が多い状況で同じルールで競争することになって疲弊しちゃうから、パクられにくい施策が厚くて重い扉の鍵になってくる。
人口減少対策と地方創生は、政策の質以上に施策立案者(公務員、議員)の人間的な質のほうが大切で、それが市民や地域を動かす原動力になる。
「人の質」って、『人質(ひとじち)』って読むんだな。
書いててびっくり。
どちらかというと自治体、公務員向けに書かれた内容かな。
ポイントがコンパクトで読みやすかった。
ぜひ、お手に取って読んでみてください。